21
6 月
この試合のエメルソンは、いつものように神だった。
普通のサッカー選手、特にストライカーは、年に数度だけ神になる。
でもエメルソンは、たまに人間に戻るだけで、いつも神だ。
エメルソンの一番の魅力は、90分ゴールを狙いつづける精神性だと思う。
ただ、昨シーズン末ぐらいからのエメルソンは、痛めた足を庇いながらプレーする姿が目立った。今日もエメルソンは、苦しい顔と痛んだ足をさらしながら、90分走りつづけた。
前半はエメの2ゴール。アレックスの不用意なファール(エリア内で相手ユニフォームを引っ張った…しかもとっさでなく、狙って)でPKの1点を献上しながら前半を終えた。30度の暑さと湿度の高さで、レッズの足は後半15分で止まった。30分、プレスをサボり、フリーランニングをサボるチームが勝ったためしはない。エメルソンだけがゴールを狙っていたが、チームは同点に追いつかれ、ロスタイムに決勝点を献上した。
このサッカーの延長線上に優勝はない。上位もない。勝っていると気が抜けて逆転を喰らう歴史を、レッズは繰り返してきた。止められたのはオフト監督の堅実なサッカーだけだが、オフトもセレッソ戦で大逆転を喰らっている。
チームそのものの芸風なのか、特定の誰かが悪いのか、練習やシステムに問題があるのか…昨日の鹿島を見ているだけに、お気楽なサッカーが鼻についた。トゥーリオも今日は、その流れを止められなかった。
最終節、エメルソンは出場停止。今日のイエローもはっきりと濡れ衣だった。まるでピクシーの受けたイエローを思い出す。
次節、私は東京スタジアムに行く。エメルソンに「お疲れ様」を言いたい。試合に出れないエメルソンも、試合後のピッチ一周には参加してくれるだろう。
そのとき、ウイニングランであることを切に願う。