騒がしい未来

サッカーやインターネット、旅行、日々のお仕事など、普段思ったことををつらつらと書いていく、高須正和のブログサイトです。 さいきんはtwitterばかり。

29日 花蓮→台東 旅行3日目
モーニングコールをもらったが、携帯の目覚ましでその前に起きていた。駅前の旅館なので、周りに朝飯屋が多い。豆乳とお粥の朝食を食べて出発。ホテルに迎えが来る。
ワゴン車に8人ほど乗り込む。ほかのみんなは中国人のグループで、大学生ぐらいの年齢。3組のカップルで6人と、1人男が余っている。グループ内で小声で話しているので、自分はしゃべりかけようと思わなかった。寝不足なのでひたすら寝る。
標高がだいぶ上がっているのを感じるなか、1時間半ぐらいで嘉義に到着。一目で顔の違う、原住民ぽい人が着替えや靴、軍手などを売りにくる。
ちょっと不安だが、携帯やパスポート・財布含め、濡れては困るものをすべてワゴン車に置いていく。昨日の花蓮の街で、これに備えて防水のインスタントカメラを買っておいた。

ヘルメットとライフジャケットを受け取り、ラフティングセンターのようなところの外で、ライフセーバーの人の話を聞く。人気らしく、50人以上の客がいるが、全員が中国人。この手のエンターテイメントが大好きで、どこにいってもいるアメリカ人もいない。もうちょい少人数でやや細かく教えてくれるか、英語や日本語での説明が少しはあると思っていたので少し焦る。こいつは困った。
 ライフセーバーの人の話は面白いらしく、一区切りごとに周りがドッと笑うが、自分は何を言っているのかサッパリわからない。大学のころ探検部でラフトの講習は受けたが、もう10年前の話で実戦ははじめてである。
 まあライフジャケットとヘルメットをつけているし、100人も観光客がラフトをしている状況で、危険があるとは考えにくい。周りの観光客もまったく気合が感じられず、「コイツらは沈んでも俺は沈まないだろう」と根拠のない自信が浮かんでくる。説明まともに聞いていない人も多いし、もって来た防水バックにタバコ詰めてる奴はいるし。
 人為的な危険(治安が悪いとか)、自然の危険などを問わず、危険な場所・時間などは、何か雰囲気があると思う。その危険な気が、ここではまったくしない。用具も全部レンタルだし、保険にも入っているし、ジェットコースターやバンジージャンプと同じ、純粋なエンターテイメントのようだ。事故さえなければ。
 説明は30分ほども続いている。不安定なときのボートへの重心のかけかたなど、大事なところは動きが大きいから理解できる。

結局、同じ車に乗っていた人とパーティを組み、8人でボートに乗り込む。残念ながら自分を含めて誰も英語がまともに話せない。
乗り出してみてしばらく、船の数の多さと全員のスキルのなさで、危険がないことを確信する。
 川は広いが、川底は起伏が多そうで瀬は多く、何艘かがいきなり転覆した。周りはすべて岩。ちょっと気を抜いて、受身を取りそこなうとケガをしそうだ。 綺麗な川だが、水は大理石の粉で濁って真っ白だ。台湾の気候の中を流れてくるので、あまり冷たくはない。
 周囲の風景は最高。大理石だけで作られた、ウーロン茶の宣伝になるような台湾の山々、真っ白く流れる川の中を船で進んでいく。空はペンキで塗りつぶしたように青く、これもペンキで塗ったように白い入道雲がくっきりと浮かんでいる。自分もオールを握る手がしばしば止まる。ラフティングの価値はむしろこっちにあるのだろう。日本の山とはだいぶ違う。
 けたたましい音でライフセーバーのモーター船が走り回り、転覆した人を助けに行ったり、進みの遅い舟が視界から消えそうになると、押して前に進めたりしている。
 自分たちのラフトもあまり進みが速くない。オールは腰を起点にして、上体全体を使って漕ぐものだが、腕どころか手首から先しか使っていない漕ぎ方をしているメンバーが半分ぐらいだ。掛け声もかけないから、前にまっすぐ進まない。
 調子のよさそうな何艘かでは、「1,2,3,4」や「加油,加油」(チャイヨー!と発音。ガンバレの意)という掛け声が飛んでいる。自分たちの船はどうもうまく進まない。とはいえラフティングなので、「安定していて早い流れ」に乗ればうまく進む。連携ができているほかの船も、流れが読めるわけではないので結局は団子状態になる。結局ずぶぬれになりながら、一度も沈(日本のカヌーの用語で転覆のこと。チンと発音。)せずにすんだ。
 瀬が多く、ロデオのように船はジャンプしながら進む。飛んで着水するたびに水が大量に入り込んでくるので、手桶でかきだす。
 途中休憩・昼食を挟んで、4時間ぐらいはラフティングをしていただろうか。太平洋が見えてきて、河口に着いて終了。

 河口でシャワーを浴び、荷物を返してもらう。ここで自分だけ嘉義の駅に戻してもらうことを、花蓮から運んできてくれたワゴン車の運転手に話をすると、
「嘉義ではなくて、台東行きのバス停に送ってやる。すぐそこだし、台東にもそのほうが近い」と言われる。
 ここでバスを使うと鉄道の周遊券が無駄になってしまうが、台湾のバス代は安いし、花蓮・台東のバス線は「海線」と呼ばれる海岸線をずっと走る雰囲気のよい道で、バスには乗ってみたかった。周遊券のことをきっちり話す語学力に自信がなかったし、バスにも乗りたかったのでバス停へ運んでもらう。
 田舎道の中にぽっかりとプレハブ小屋があって、そこがバス停。台東までは255元(900円ぐらい)。1時間に1本ぐらいあるようだ。ほどなく出発。なぜかばあさんばっかり4人ぐらい乗っている。
 ラフティングの余波でまだ疲れていて、よく眠った。外は爆発するような陽光と海岸線。
 3時間弱で台東に到着。すでに6時過ぎだが、まだだいぶ明るい。台湾は日本より1時間ぐらい日照が長い。台東の町もにぎやかなのはバスターミナル(昔の駅跡がある)で、今の鉄道が到着する新駅周辺は、最近建築ラッシュらしいがまだ賑わっていない。

 バスターミナル周辺には通過するだけの旅行者のために、ビジネスホテルや安宿街が必ずある。明日には高雄に向かうつもりなので、そのまま安宿街の1画にある旅館に泊まる。ここのおばあさんは流暢な日本語を話す。バスターミナルに一度戻って、明日の鉄道とバスの時刻を確認する。
 台東は小さい町で、繁華街の端から端まで歩き回っても15分ぐらい。夕暮れ時の町を歩き回る。台東はフルーツが美味しい。スタンドでフルーツジュースを買い、自助餐で夕食。
 自助餐は前々からガイドブックで目をつけていた食堂で、入り口におかずが入った大皿や鍋が並んでいる。好きなものを取って、最後に秤で重さを測るか、適当に量を目分量で測って会計。ご飯やスープは無料でつくところが多い。台湾中に数多くあったが、まだ3日目なので入れずにいた。初めてここで入ったが、どうやら閉める前らしくてあまりおかずがない。野菜類を中心に食事。台北に比べるとはっきりと味が濃く、ローカルな感じがする。
 食後は台東のフルーツ夜市へ。200メートルぐらいずっと、フルーツを満載にした露天が並んでいる。ここで名産の釈迦頭の屋台が目に留まる。いいにおいがするのだが、食べ方がまったくわからない。身振り手振りで屋台のオバちゃんに「割ればそのまま食えるのか?」と聞いたら、目の前で手で割ってくれた。見た感じ非常にやわらかそうで、手でつかんだだけで割れそうだ。屋台の脇にひとつ椅子が転がっていたので、「そこで食べてっていいか?」と聞いたら、笑いながらゴミ箱を用意してくれて、よく熟してやや黒くなっているものをひとつ渡してくれた。1つ10元。日本では生のものは売ってなく、台北で買うとなぜか10倍ぐらいの値段がする。
 アケビのようにネットリとしている食感、砂糖の塊のように甘い。まるで食物繊維の多いクリームの中に種が埋まっているようだ。甘すぎてびっくりするが、おいしい。ひとかけらごとに割れる果肉を、「好吃(ハオチー,美味しいの意味),好吃」と言いながら食べ続ける。種の周りはクリームのような感触、皮の周りはザラザラしていて砂糖がそのまま入っているようだ。英語ではシュガーアップルとかカスタードアップルというらしいが、納得の味である。それにしても甘い。けっこう実は大きく、ひとつで400グラムぐらいはするだろうか。10分ぐらいでひとつ食べ終わって、正直満腹したが、珍しい味でなかなかもう一度は食べられないので、夜食にしようと思ってもう一つ買って帰る。

 5-6時間ぐらい台東の町を散策して、旅館に戻る。旅館の入り口でオバサンがずっと井戸端会議をしている。台湾の安宿はいつもこうで、結構それが好きになった。旅館主のおばあさんが、自分が釈迦頭を持っているのを見て
「釈迦頭を買ったのか!これは台北にも高雄にも(それぞれたいほく・たかおと発音。戦争中にはこう言ったのだろう)ないよ。ここ台東だけだ。私も畑で作っているので、一つ冷えたのがあるから、あげよう。おいしいだろう?でも、部屋で食べるときに、必ず食べかすを袋に包んで下ろさなければいけないよ。これはとてもとても甘い、アリが来る。」と一つくれた。
 前に旅行したハワイでも日本語をしゃべる2世のおばあさんと話をしたが、とてもきれいな昔の日本語だ。会話に英単語がほとんど混ざらない。しばらく話す。
 「釈迦頭が生えているところが見たい?ここにはないんだ。畑にある。」と聞き、残念ながら釈迦頭の木は見れなかった。
 これで釈迦頭が2つになってしまった。部屋で夜食。二つはさすがに、だいぶおなかにこたえる。台湾に来てから明らかに食べすぎである。

 台東はそれにしてものんびりした町で、とても好きになった。

今日の食事
 朝食 花蓮駅近所の食堂
    豆乳1椀と粥 60元ぐらい。
    粥は美味しいが、香港よりは劣る印象。こちらでは油条というパンを入れないみたい。
    まあ、駅近所の食堂ですから。
    豆乳は美味しく、台湾から帰るまでハマってしまった。

 昼食 ラフティング中
    弁当 ラフティング代込み。 筍のスープ 30元
 花蓮・台東間は米の名産地で、冷えても美味しいという呼び込みの池上弁当が名物らしい。
 美味しかったと思うのだが、運動中に森の中の休憩所で食べたので、何を食べてもうまかったと思う。
 体が冷えていたので筍のスープを一椀買う。これが美味しい。やたらと入っている筍が香ばしくシャキシャキしているのに、
塩コショウと出汁(たぶんダシというより化学調味料)だけのスープが薄味で、筍のエグみがあんまり出ていない。
 手がかかってない料理だが、台湾の料理レベルが基本的に高いのだろう。

 夕食 街中の自助餐。
    揚げ物を一つ、トンポーロを一つとって、後は野菜類。卵とニンジンの炒め物が美味。全体的に台北よりは味が濃いが、日本の肉野菜炒めよりは文句なく薄味。揚げ物にはシナモンとこしょうを混ぜたようなスパイスをかけられた。トンポーロと揚げ物は「中華風」の典型のような味。

 夜食 釈迦頭を3つ。
アケビのようにネットリとしている食感、砂糖の塊のように甘い。まるで食物繊維の多いクリームの中に種が埋まっているようだ。甘すぎてびっくりするが、おいしい。ひとかけらごとに割れる果肉を、「好吃(ハオチー,美味しいの意味),好吃」と言いながら食べ続ける。種の周りはクリームのような感触、皮の周りはザラザラしていて砂糖がそのまま入っているようだ。英語ではシュガーアップルとかカスタードアップルというらしいが、納得の味である。それにしても甘い。けっこう実は大きく、ひとつで400グラムぐらいはするだろうか。

 今日は全体的に、あまりグルメではなく。

2005年8月27日→9月2日 台湾旅行
29日 花蓮→台東 旅行3日目  写真