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1月
Joel on Software
posted with amazlet on 08.01.25
Joel Spolsky 青木 靖
オーム社 (2005/12)
売り上げランキング: 12975
オーム社 (2005/12)
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非常に現実的な人で、なおかつ優れた開発者(Excelの開発者)のJoel Spolskyが記したソフトウェア開発マネジメント本。
この本は良書。なぜなら、
- Joelが、仕様策定・要件定義・プログラミング・デバッグ・テストといった工程を自ら行う開発者で、なおかつ優れた開発者だから。
プログラミングに集中できる環境の話,言語の選択,プログラミングの処理を早くする方法、などといったテーマはそうでなければ書けない。
(が、自分はプログラミングができないので、この部分はよくわからない) - Joelが人材を採用し、理想を掲げながらチームを組織し、多くの困難・混乱と現実的に対応しながら物事を成し遂げてきた優れたマネージャーだから。
人材の採用,チームビルディング,バグを修正すべきかせざるべきか、といったテーマはそうでなければ書けない。 - Joelが、開発上の問題/Tipsの根本的な原因を把握し、改善の方法を考え、それを体系化し、ソフトウェア開発以外にも応用できるほど抽象化できる優れたコンサルタントだから。
本書でも紹介されている「Joel test」やスケジュール見積もりの方法、「下っ端でも何かを成し遂げる方法」などは、そうでなければ書けない。 - Joelが常に経済的な視点を持ち、狙った市場でソフトウェアを成功させてきた優れたマーケッター,CEOであるから。
オープンソースの経済学や、マイクロソフト成功の価値などはそうでなければ書けない。 - Joelが、「優れた開発者を採用するために、やるべきこととすべきでないこと」のような難しいテーマに対して、自らの経験・知識から適切な例(しかも多くは最新の)を出しながらもわずか15ページで文字のみで語りつくし、なおかつキャッチーでわかりやすい文章でまとめる(だから、すいすい読める)優れた書き手だから。
本書全体が、思わず目を引かれるキャッチーなたとえ話、ギョッとする極端な意見、把握しやすい箇条書き・表などによって構成されている。
これに、翻訳が優れていることも相まって、本書が対象にしているソフトウェア開発者だけでなく、何かしらの「IT業界でものづくりにかかわる人」ならば読めばまず面白さと学ぶことがあるだろう良書になっている。ものづくりの基本・応用・例外対応のすべてが詰まっている。
もちろん、プログラム開発をしていて、なるべくコンピュータに詳しい人が読む場合が、いちばん本書の恩恵を受けることができるだろう。
本書で出されるたとえ話の多くがコンピュータの世界の話であり、プログラム開発以外に「ディルバートとはどういうものか」ということがわからないと、この本の内容のほとんどがチンプンカンプンになってしまうと思う。
しかしながら、それでもたとえば仕様書の書き方、人の雇い方、スケジュールといった章は予備知識がなくても十分に理解できるし、実際に開発をしていればほかの章も実感を持ってわかるようになるだろう。
