2004年07月18日

93.YAHOO(志のないならずもの)は好きになれない。@

 コンピュータ企業の多く、特に草分け的な企業は、「儲かること」よりも先に「やりたいこと」があったように思います。
 ハッカーの行動精神として、「機能の縮小されたベータ版でなく、フルバージョンの人生を」(ビル・アトキンソンだったか?)というのがあって、それこそStanford Univercity Network(スタンフォード大学つながり)が「俺らがワークステーション作ったほうが、もっと安いの提供できるんじゃないか?」と考えてコンピュータの組み立て始めたSUNなんかは典型だと思います。
 「自分たちが使いたいから、作る。結果としてそれが共有されて生業になればラッキー」というのは、おそらく当時のSUNも今のオープンソースをメインに活動する人々の多くにも、共通する部分だと思います。
 もっとも今のSUNはぜんぜん違う会社になっています。それは外崎さんの太陽が太陽で無くなった時(がんばれ!ゲイツ君!)に詳しく載っていますが、要はハッカー企業でなく、普通の企業になってしまったと。開発者たちの利便性を最初に考える会社ではなくなってしまったと。

 Yahooも設立から10年が経過し、普通の企業になってしまいました。
 ハッカー企業も企業なので、当然収益はたいせつです。日本の、妙に市民運動っぽい人の間では「利益を取ること=悪」という図式があるようですが、ハッカー企業の「稼ぐこと」と「やりたいこと」を両立させる考え方は見習うべきです。リナックスの革命にあるとおり、「金銭は自由を保障する」わけですし。

 設立と当初のyahooは、非常にハッカー的な企業でした。ここで言う「ハッカー的」は、「自己の満足を真面目に追及し、それ以外のことは不真面目に果たす」とでもいいましょうか。
 1994年当時、やっと拡大期に入ったインターネットに対して、ジェフリー・ヤンとデビット・ファイロの2人の大学生が、トレーラーハウスに篭って「お気に入りリスト」の更新と、それを効率よく検索できるデータベースの整備に明け暮れてました。Yahooのあゆみ(Yahoo! Japan)にあるとおり、yahooの名は「Yet Another Hierarchical Officious Oracle」(それとは別のお節介な階層的データベース)から取ったものでも、自分たちを「ならずもの」(ヤプー)として取ったものでもあります。ハッカーはこの手の言葉遊びを好みます。

 なぜYAHOO!は最強のブランドなのかには、設立からしばらくたったYAHOOのヤンとファイロの2人が、いかに「好みに会うか合わないか」でサイトを開発・設計してきたかが伺えます。
 インターネット好きが、インターネットをより面白くするために作った会社・サービス、yahooのスタート時はそんな会社だったように思います。今ではウザいだけのバナー広告も、当時のyahooが始めたときは、「それで商売になるんだ!」という驚きがあったと思いますし。

 YAHOOはその意味で、「ネットだけで商売する」草分けでもありました。それ以前のネット企業は、たとえばNetscapeにしても、サーバーソフトやブラウザといった「売るもの」がしっかりあったのに対して、yahooはwebサイトのみで収益をあげていたわけですから。

 前世紀の最後ぐらいから、yahooの検索サービスがあまり役に立たないことは言われています。人間が1回見て、精査してから分類して登録するというサービスが、増えつづけるサイト・ページに追いつかなくなったのです。だいたい1997-1998年ぐらいから、Yahooの検索サービスはいまいち魅力のないものになっていきました。国内ではgooの登場ぐらいからでしょうか。ちょっと詳しい人は、yahooを使わなくなりました。

 このころからyahooを含めたいくつかのサイトは「ポータル化」への活動を始め、自サイト内のサービスを拡充することを第1義にしはじめます。「インターネットを紹介する」サービスから、自サイトを紹介し始めます。

 今、yahoo Japanの登録は、ビジネスエクスプレスという登録自体に50000円以上のお金がかかるものが主流になっています。このサービス自体はそれほど悪いものではないと思います。登録費を払っても宣伝したい企業は、たしかにあるでしょうから。でもそれも、本来の人間が審査したサービスが主に会って、有料登録を埋め尽くすぐらいの量があるなら、です。Yahooは今の登録サイトのうち、どれが有料登録でどれがYahooの基準で選んだものか公開していません。
http://dir.yahoo.co.jp/new/20040603/
 の、日付のところにYYYYMMDDDで日付を入れると、ここ数年のyahooの新着登録サイトが見れますが、非常に多くが「ビジネスと経済」(有料登録がOKなのはこのディレクトリです)に集中しています。

 現在のyahooの収益は、オークションやショッピングの収益です。広告収益が下がるにしたがって、ユーザーを自サイト内で完結させようとするサービスを、yahooは追加しています。今のyahooのサービスは、インターネットを狭くしようとしています。

 もう少しあとの世代のインターネット企業であるamazonやgoogleは、また違った思想の元、一貫したサービスを提供していますが、今のyahooは迷っている図が見れます。収益確保に迷う..普通の企業になってしまったようです。

eメ:HONDA

Yahoo!さんは、日本と台湾だけが「一人勝ち」(即ち一般庶民にとってInternet=Yahoo!)だそうです。他国ではMSNやAOL、LICOSなどと市場獲得競争の真っ只中にいます。(なので米国でのYahoo!のTVCF含むブランドキャンペーンなど大変よく出来ています)
日本のYahoo!さんは本国からはブランドフィーをばっちり払ってくれさえすればあとは好きにしていいよ、に近いらしく、日本でのサービスの状況はかなり日本独自に企画・開発されているようです(もちろん先進国である本国のサービスの良いところは取り入れるのでしょう)。
ですので、各国のYahoo!さんと日本のYahoo!さんは同列で語るのは、苦しいかなと思いコメントさせていただきました。

eメ:高須@中の人

HONDAさん、どうも。たしかに米YAHOOはまた違うのですが、いずれにせよ「検索エンジン」としての志は薄れ、代わりのものがいまいち見えない(会社として、勝ってる・負けてるは別として。)のは、ちょっと見ていてハラたつなあと。

googleやamazonの潔さに比して。

まあ、外部からのお気楽な見かたではあるのですが。

eメ:HONDA

Yahoo!Jの戦略は確かにMediaBrandとしてmediaBusinessとしてどうよ?と思われるでしょうが、SBKKグループ戦略を考えてみれば、とても明快だと思います。
Googleの台頭とSEOビジネスバブルで、今現在改めて脚光が当たっていますが、検索は主力サービスのひとつでしかないのは、世界中のポータルサイトビジネスでも共通していると思います。
(書いていてため息を3つほどはきつつ)

 

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