2005年07月18日

けなす技術 山本一郎@

けなす技術

これは読むべき本だ。何であれ、ネットとかマーケティングとかが商売の人はすべて。

昔パソコン通信がその後インターネット、FTPによるサイト更新から2chみたいなBBS全盛時代、その後blogが流行り始めて今はSNSが登場、数年後にはまた新しい形態のメディアが登場しているのが、ネットコミュニケーションの形態である。

「なんかコミュニケーションしたいな」という欲求があり、携帯電話もパソコンも、そのための道具としてはまだまだ不十分であり、その欲求を利用してビジネスが発展する余地もあるから、進化「してしまう」のだ。

で、そのたびに「これまでできなかったことができるようになる」云々の新メディア礼賛があり、昔の形態を好む人(たいていは、新しいメディアをそれほど使っていない)から「前と変わらないじゃん、たいしたことないよ」云々の批判が出る。

例としてはblogの登場に対してFTP更新好きの人や、おそらくは2chなどの愛好者から出た批判が記憶に新しい。SNSに対してもそうだ。

その批判はある程度正しい。が、人はより便利で流行っているモノに流れるのであり、いかに面白いコンテンツでもパソコン通信上でいまさら流しては客も来ず、今ならRSSで配信できるシステム(要はblog)で書いたほうが、「同じコンテンツでも客が来る」のである。

こうした話は言われてみればそのとおりだが、きっちり説明するのは難しく、読んでわかるように書くのはさらに難しい。
この「けなす技術」のなかには、「メディアは進化するし、それにはこういう意味がある」ということに対する正式な説明があるし、
「おんなじ内容をFTP更新とRSSつきblogのそれぞれにアップする。
 しかも、それぞれを毎日更新のものと、2週間に1回まとめて更新したものを用意する」
という実験を行い、「blogだったら、毎日更新すれば人が来る」という結果を易々と導き出している。


問題を解決するプロセス、原因を把握するプロセスとスピードが速く、「頭のよい人はいるものだ」と思ってしまう。

とはいえ、話題になっているmixiだったりblogだったりが、そもそも何なのかわからない、という人にはこの本は向かない。たとえば「RSSリーダー」というものに対しての説明はほとんどない。まずそこから考える人は、ほかに読むべき本があると思う。

独特のアクの強さも、立ち読みしてそのまま本棚に置く人を増やすだろう。その意味で、普段からネットサーフィンで時間をつぶしている人は大丈夫。

ネット系の人は、ぜひご一読を。

追記
なんか当の本人がその後炎上(経歴査証疑惑か何かで文句をつけられてるらしい)して、自分のblogへのコメント・トラックバックを削除しまくっている、なんていう話も聞くし、それに対して「この本に書いてあることと違うじゃねーか」という批判もあるそうだ。

が、たぶんムカつくコメント・トラックバックがあったら自分も消すと思うし、量が多ければいちいち読んでられなくなる。その後の論争があったから、この本に書いてあることが信用できないかというと、そうではないと思う。

 

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