2005年09月05日

所得の再配分

 自分の想像よりはるかに、自民党は優勢みたいだ。新聞の世論調査だとだいたいがそう出ている。
 解散直後は、「僅差であれば自民党に勝ってほしい」と思っていた。小泉首相の任期はもうあと1年ぐらいだし、「コアな政策について、民意に問う」という手法は指示されるべき、と考えていたからだ。

 自民党の圧倒的優勢という中で、今の考えは違う。なるべく反自民の勢力が票を集めてほしいと、今は考えている。今回の選挙の論点が郵政民営化であり、「郵政は民営化すべき」と考える人が多数で、だから自民党に投票する。それは間違っていないと思う。

 とはいえ、「結局はどういう国にしたいのか」のトータルを考えると、自分は小泉首相の考え方にまったく賛同できない。

 国防と警察のみという夜警国家、アメリカ型の「小さな政府」というのは、一つの考え方ではある。公共サービスを必要としない人にしてみれば、税金は安ければ安いほどよい。

 所得の再配分を考えなくてよいのだろうか?もともと公民の時間での政府の役割の一つに、それは確実にあった。ある程度お金に余裕のある人から、累進課税で税金を多めに取って、福祉を必要としている人に渡す。

 この考え方は間違っておらず、「小さな政府」よりも優れていると、自分は思う。実施の段階で再配分する人がネコババし、金をドブに捨てるような施策を続けてきたのが、今の日本だとも思う。革新勢力も自ら秘書給与を使い込んでいたわけだし。再配分を徹底しようとした共産国家の国々が結局うまく行かなかったことも。

 「だから、再配分をやめてしまえ。自由にして、"神の手"にしたほうがよい」という考え方には、十分に説得力がある。でも、神の手は貧乏人は救ってくれない。

 それを考えると、自民党に入れるのはためらってしまう。

2005年08月22日

ライブドア堀江氏、無所属で広島6区から衆議院選挙に正式出馬 - CNET Japan

 よりによって広島6区から出ることは無かろう。これを機会に「何か」を成し遂げようとするほりえもんはスゴイが、自民党(小泉)の「政策論争なんかする気ナイっす。人気さえ取れればイイっす。」という、大衆のナメかたはびっくり。

 もちろん亀井かほりえもんなら、自分はほりえもんに入れるのだが、とはいえ比例区で自民党に入れる気がしない。

ライブドア堀江氏、無所属で広島6区から衆議院選挙に正式出馬 - CNET Japan

ライブドアの代表取締役社長である堀江貴文氏は8月19日、自由民主党本部で記者会見を開き、9月11日に投票が行われる衆議院選挙に広島6区から無所属で出馬することを表明した。
 堀江氏は会見で「小泉さんの改革路線には賛成です。日本の将来を考えて改革を推進する志は同じです。初めての立候補ということもあるのでこの志を無所属で試してみたい」と声を震わせながら語った。さらに、「今は東京に住んでいるが、住民票を広島6区のどこかに移します」と述べた。

2005年08月18日

民主党 政権公約/マニフェスト

PDFなのでまだ全部は読めていないのだが、

・イラクからの撤退明言
  (ただし、ODAの戦略的使用などで外交保証。
   常任理事国入りも目指すといっている)
・特別会計のテコ入れをして歳出削減
 (実は一般会計の5倍以上多い。
  特殊法人の温床)
・最近減らされっぱなしの福祉系予算をしっかり使う
・1票の格差是正
・議員削減
・政治献金の全面公開
・天下り禁止

 など、非常にマトモだ。

・見直しの方法が「ゼロベースで見直します」など、結局グダグダになりそうな気もする

・とにかくNPOづくしのマニフェストだが、NPOってそんなによいものか?

 など,不安なところもムチャクチャあるが、歳出削減などでいちおうの数値目標があることなど、信頼に足るマニフェストといえよう。

民主党 政権公約/マニフェスト

明日に自民党のマニフェストも発表になる(まだまったく見てない)ことだし、おそらく
2003年 自民党、民主党マニフェスト比較
のようなサイトがすぐできることだろう。
 (来週になってまだなかったら、作ってもいいや)

ぜひともマニフェスト同士を比べて投票する党を選びたい。

2005年08月11日

ガリレオ解散?

 この「ガリレオ解散」って言うのはナンデスカ?
単に好き嫌いの部分で、仮にも一国の宰相なのが、こういう安っぽいヒロイズムを前面に出すのはまったく好きになれない。イージーすぎる。

 記事だと、あくまで身内の会談時に語ったものらしいから、半分冗談みたいなものなのだろう。マスコミはぜひこういうところ「だけ」報道して、踊らされないようにしてもらいたい。
 後半の、「なんか8日の談話で評判良かったから言い出したみたいですよ」という部分は、完全な憶測・レッテル張りでしょ?

 「小泉のキャッチコピーだけ一人歩きして本質の議論がされづらい」と書く記事を良く見かけるが、
「キャッチコピーだけ報道して本質の説明をわかりづらくした」のはメディアだ。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20050810it14.htm

「郵政・ガリレオ解散」…決意込め?首相が提案 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

「郵政・ガリレオ解散」…決意込め?首相が提案
 郵政・ガリレオ解散だ――。小泉首相は10日、自民党の武部幹事長らと首相官邸で会談した際、衆院解散・総選挙の呼び名について、8日の解散直後に自ら名付けた「郵政解散」ではなく、「郵政・ガリレオ解散」とするよう提案した。
 首相は8日の記者会見で、地動説を唱えた物理学者ガリレオ・ガリレイが宗教裁判で有罪となりながら、「それでも地球は動く」と持論を貫いた故事を挙げ、国会で否決された郵政民営化関連法案の成立を目指す決意を披露していた。
  その後、「ガリレオ」発言を評価する声が数多く首相官邸に寄せられたことから、首相は「郵政・ガリレオ解散」と言い出したようだ。

2005年08月10日

コラム109.目に見える世論-technorati選挙特集-

 昨日取り上げたエントリでも書いた、technoratiの話の続きを。

asahi.comの記事に対しての感想、世論誘導と同じく、今回の郵政民営化うんぬんの報道が、どれも情に流されすぎていて、信用できない。

今回の争点は「小泉首相の主張する形での郵政民営化はアリかナシか」で、反対者が議員に多かったから、解散・総選挙を招いた。
「政党政治なのに、党内の意見が集約できていないまま、採決を選んだ」
「反対者を十分説得せず、"選挙で公認しない"という強硬手段を取った」
等々ももちろんニュースバリューはある。

が、まるで「小泉がムチャクチャをしている」という全体的な印象を与えようとしているかのような、印象報道が多すぎる。
投票だの採決だのを招くということは、さまざまの論点をゼロかイチか、「賛成か反対か」の二つに集約していくことだ。とはいえ、賛成にも反対にもさまざまな理由があり、「基本的には賛成だが今回のやり方は気に食わない」も反対、徹底抗戦する人も同じ反対である。
賛成も同じで、トクになるから賛成の人、正しいと思って賛成の人、さまざまな賛成の理由がある。
採決は別に「5段階評価」などでなくゼロイチなのだから、どんな形での賛成でも価値は同じ、どんな形の反対でも価値は同じである。なので政治家は調整と個別交渉・対策に忙しくなる。
まず、「結局は賛成なのだが今回のやり方がまずい」
「親分が反対なら俺も反対」の人の親分を説得しに回り、「ソンするから反対」の人にかわりのアメを用意しに周りと、バタバタするわけだ。

その意味で、十分な根回しをせずにいきなり採決に走り、自分の出した法案が否決されるや解散・総選挙で直接民意を取る、という小泉首相の手法は乱暴である。乱暴な人はたいてい首相になれないので、「過去にない例」として騒ぐのもわかる。
解散・総選挙自体は、政局の混乱を招く(なにしろ、その間は国会がなくなるわけだから)ということでなるべく避けたほうがよいものだろうから、その点を報道するのもわかる。
とはいえ、ドラスティックなことをやるなら、「絶対反対」の人は出る。

ここで「ホラホラ解散なんぞするから、こんなに困ってる人がいますよ」と報道することは、結果として「小泉は考えが足りない」という印象を与える。「どの面に光を当てて報道するか」によって、ニュースの中身は変わってくる。
「解散でこんなに迷惑してる人が!」と報道することと、「解散に至った背景を報道すること」で、意味はまったく違う。

今回の報道も、世論誘導的・印象報道的なニュース報道が多すぎる。今googleニュースで 解散 総選挙 税金と引いて真っ先に出てきた解散・総選挙 異例の決戦、各党奔走(asahi.com)なんかは世論誘導の典型である。

「政治がわかりにくい」「市民無視」云々は、そのまま「政治をわかりにくく報道してきた」「わかりやすく報道できなかった」報道の怠慢を表明するものではないだろうか?
 「決定」は誰でもわかる。今回だって、解散したのは誰でもわかる。わからなくて、わかりやすく解説することで新しい世論と、それぞれの人の考えを巻き起こす必要があるのは
「何で解散に至ったか」
「今の論点は何で、考え方はおおむねどういうものがあるか」
「今度の選挙で、自分たちが選択できる考え型は何種類ぐらいあって、それぞれを代表している政党は何か」
といった点ではないか?

投票もゼロイチの行為だ。たとえば小泉政権について、最近の自分は
・ひたすら小さな政府、福祉切り捨て・税金低減化をしてるのはどうよ?
・なんだかんだ言って公約の達成率が悪いのはどうよ?
・アメリカ盲従絶対反対
・外資バンザイ経済政策はさらに自殺率上がりそうで困る
あたりのマイナス評価と、
・野党はさらにダメそう
・とにかく赤字は減らしてくれそう
・たしかに大きな政府にしたらキッチリ福祉に金が回るかと言うと、
 たぶん利権になってダメ
・達成率はともかく、特殊法人改革や公務員の給与削減などを「言い出した」
 ことは評価する。
 たぶん社民党あたりだと、「実行力が無くて言ってもまったく出来ない」か、
 他の自民党だと「言い出しもしない」あたりになりそう
というプラス評価があり、今回の解散・総選挙については
「ぜひ小泉に勝ってもらいたい。できれば僅差で」と思っている。
 (大差だと、またいろいろと暴走しそう)

自分は、勝ってほしいと思っている勢力に投票する。そこに紐づくたくさんの理由は、私の頭の中にはある。このblogにはつらつらと書いてきた。

ここで話はやっと、最初のtechnotoriの話に戻る。
テクノラティでは、現在選挙の特集として、
衆議院選挙
"亀井派" OR "堀内派"
郵政民営化法案
"小泉首相" OR "小泉総理大臣"
衆議院 OR 衆院) 解散

のそれぞれのキーワードが出てくるblogが一覧で並んでいる。

blogを書いている人(多くは市井の人)が、自分の頭で考えて、何かを選択した/選択している結果が並んでいる。その理由も、それぞれの言葉で書いてある。

blog同士はトラックバックを打ち合い、コメントを書きあい、意見を交換し合う。個人のblogの編集に、検閲が働くことはほとんどない。

ここには、マトモな意味での言論空間が、たしかにある。精度やなかの質は別として、既存メディア(職業メディア、とあえて呼ぶ)ほどバイアスがかからず、2chほど無責任でなく、個人のサイトほど「ひとりよがり」ではない。街頭インタビューや識者へのコメントをムリヤリつなぎ合わせて構成されている新聞の紙面よりも、テクノラティのほうが、自分は「世論」に見える。

もちろん、ブロガー全体の偏りはある。たぶん地方出身者は少ないし、極端な高額所得者も少ない、女性も少ない。郵政省の職員とか、今回の直接利害関係者もあんまりいないだろう。

ただ、ここ数年言われている「ホームページとblogの違い」「掲示板とblogの違い」をプレゼンテーションするいい機会に、今度の選挙はなるんではないだろうか?

以前にもトラックバックした、

「blogが役立つ選挙」は、そうでない選挙より、自分には興味が持てる。


そのうち、創価学会の信者が大量にサクラブログを作り出したり、blog時代ならではの政治活動が始まるのだろうけど、これまでよりは流言飛語が飛ばしにくく、怪文書もXX町の論理も無く、紋切り型のコメントもないメディアになりそうだ。

創業者が明かすテクノラティの魅力と勝負どころ

テクノラティ、衆議院選挙に関する“生の声”を提供--テレビや新聞との連携も

P.S
 ちなみに昨晩からなんどか書きついでいたエントリです。大部分を昨晩書きました。上げてるのは勤務中ですが。

投稿者:Ayami

報道の怠慢について
非常に同感です。
今回の騒動で小泉さんの支持率が急上昇したらしいですが、
その理由は今回の衆議院解散にあらわれる信念を貫く姿勢を評価したもので、
郵政の民営化に賛成する国民が多いわけではないらしい。
インターネットをずーとみてて思いました。
ずっと騒がれてきた郵政の民営化だけど、その内容については、みんなあまり知らないようです。それって変です。
なぜそれをやるべきなのかとか、それ以前にやるべきか否かに関する意見すらもっている人が少ないようにみえました。

投稿者:Ayami

確かに
>十分な根回しをせずに
かも知れませんが、
>いきなり採決に走り
というわけではないと思います。

>郵政民営化法案の参院本会議採決は8日以降に。自民党執行部が否決を恐れて先送り、反対派を説得する時間を確保。(8/4日経ニュース)
という経緯はあります。

投稿者:エリナのまま

はっきり物が言えない国民性のせいか、良いか悪いかは別にして言い出したらその通りやる小泉にどうして日本人は弱いのでしょうね。
(オウム真理教の麻原じゃないが・・・。あれもはっきり物を「高圧的」に言う人物でした、)
信念がありそうにみえて好感持てますか?
私は同県出身なので、あの口調には慣れっこでしたが、インテリには受けたんですよね。新鮮で。(あ、小泉は口調は柔らかでしたか・・。)

で、郵政民営化はどうしてもやりたい。信念は貫きます。確かに分かりやすいですが、じゃ、
具体的には?というと自民党のマニュフエストには今回も「具体性」はなしで理念だけです。

実際に改革をやるというならなぜ数字(具体性)が出ないか、疑問です。
(出せない?)
そこのところ今回有権者はどう考えて投票するのでしょうか?改革します。(中身はお任せ・・・。で大丈夫?そんなに政治家信用できるかなあ)
それに、理念だけのマニュフエストで投票できますか?
(自民党のはじき出す数字を見てみたい、といつも思っているんですが・・)

なんだか訳の分からない解散選挙で、騙されて
自民党大勝!の後に、無反省の増税とイラク派兵延長決定・・というシナリオが見えてきます。
私はこっちのほうが「小泉の真の狙い」だと考えています。

財政再建のためなら増税もやむなしですが、
頭の悪い政治家に無軌道に税金を使われ
外資に資本を掠め取られるのだけはごめんです。

投票まで、あまり時間がありませんがせいぜい新聞読んだり人と話をしたりして考えたいですね。

最後に、どうせ自民党政権が続くなら、福田前官房長官に首相をやって欲しい。
(なぜなら、官房長官の時も自分自身の意見を
ちゃんと言っていたからです。)



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2005年08月08日

世論誘導

 asahi.com記事。

 たしかにあんまり実りある話じゃないのだろうけど、食べ物が少ないだのなんだのを取り上げてまで「テンパってる感」を醸成しなくても良いような気がする。
論拠だの判断材料だのの話が何も無く、かえってマトモに記事を読めない。

 政治のワイドショー化と嘆く資格は、少なくともこの記者にはない。


asahi.com: 解散翻意迫る森氏、首相は耳貸さず 「おれの信念だ」-&??治

 「おれに対して、こんな対応ですよ。さじ投げたな。私に何をしろって言うの。解散阻止なんかできないでしょ」。会談後、森氏は記者団にチーズのかけらやビールの缶を見せながら、「かむんだけど、硬くてかめないんだよ」。手にした缶はつぶれていた。

投稿者:Ayami

こんなところにコメントしてなんですが…
個人的に今回の「郵政法案否決」は非常に残念です。郵政は政府が抱えているべきではありません。民営化するべきです。多くの人はそれに関してどう考えているのでしょうか?反対する人の中心は、それによって職を失うような立場の人くらいだろうと思っていましたが、本当に否決されてしまうなんて…。誰ならば小泉総理大臣以上にそれをうまくやってくれるというのでしょうか。大差は期待できるのでしょうか。カナダから日本の動きをみて1年になりましたが、私は今、小泉さんを支持します。私たちのリーダーとして頼もしく動いていたと思います。こんなとき、私(国民)の声はどこにどう届けるべきなのでしょうか。私の声は届かない所に政治はあるのでしょうか。すみません。ふと思ってしまったので、コメントしてしまいました。

投稿者:とく@Twingoな日々

真面目な書き込みにちゃちゃをいれちゃいますが。
ayumiさんの書き込み、ちょっと翻訳文っぽいっす(笑)。日本語、忘れちゃった??

投稿者:takasu

もともとayami氏のメールには
...でしょうか?
私は....します。
 的な、翻訳文らしい文言が多い気がします。

 つーかとく氏結婚おめでとう

投稿者:Ayami

何はともあれ私の率直な意見を私のブログに書きました。



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2005年08月01日

ITmediaニュース:「在宅勤務で生産性向上」に約8割が同意

 まったく同感。自分も週5日のうち2日ぐらいは在宅でやりたい。集中したいし、大きい机でやりたいし。

 とはいえ、会社にいるのが仕事の人も多いし、「在宅勤務させても仕事がはかどる人」と、「細かくチェックするのが必要な人」をより分けるのも大変だろう。
 まさか新入社員にいきなり在宅させるわけにもいかないし、かえって管理上は煩雑になるんじゃないだろうか。

ITmediaニュース:「在宅勤務で生産性向上」に約8割が同意

 「在宅勤務は社員の生産性を向上させる」と日本のビジネスリーダーの8割近くが評価している──アバイアの最近の調査でこんな結果が出た。在宅勤務は生産性を上げつつ、仕事と生活のバランスを取るためにも有益だという。

2004年11月16日

クリスチャン向けハードコア・パンク!?

自分の入っている、非戦人音楽会議メーリングリストで聞いて、映画評論家のblog町山智浩アメリカ日記で読んだ話だけど、アメリカには福音派サブカルチャーというものがあって、

クリスチャン向けアイドル、

クリスチャン向けヘビメタ、

クリスチャン向けハードコアパンク、

クリスチャン向けスカ、

クリスチャン向けデスメタル、

クリスチャン向けテクノ、

クリスチャン向けギャングスタ・ラップ

なんてものがあるそうだ。
福音派というのがなんなのかよくわからないのだけど、キリスト教原理主義っぽい価値観らしい。もちろんユルい人から筋金入りまで幅があって、アメリカ人口の4割は「それっぽい」人なんだそうだ。中絶を認めないとか、ゲイ同士の結婚に反対とか。たいていはイラク戦争に賛成。

ブッシュ反対派のミュージシャン(有名なミュージシャンは、大半がそう)が反ブッシュライブ・ツアーVote For Change(変革のために投票せよ)をやっていたように、クリスチャン・ロックの大物バンドたちもRedeem the Vote(投票で贖罪せよ)というツアーをやっていたそうな。

アメリカは、こういうところがあからさまなのがなんともわかりやすくて、むしろいい。日本だと、ホームレス差別や女性差別、貧乏人差別はかなりしっかりと根付いているにも関わらず、それで成り立ってるカルチャーはなかなかないものなあ。


「巨人ナベツネ擁護評論家」
(やっぱりネットを胡散臭く思ってるのが大半でしょ?)

「すばらしい談合天下り文化礼賛ロック」
(だって、別にコネを働かせるの、嫌いな人いないでしょ?)

なんていうのは日本にはいないけど、でも、なんか税金は年々高くなって、年金はじりじり下がっていく。まるで茹で蛙のようだけど、これはどんなに人がどう考えて進んでいっているのだろう?

 実は、誰も何も考えていないのかも。

投稿者:kaorisan

Yes!
この本のご一読をお勧めします。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/412003481X/qid%3D1100615022/249-1997179-7116342



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2004年08月27日

恥知らず!

ブッシュが、アテネ・オリンピックの男子サッカーで4強入りを果したイラクに便乗した再選キャンペーンCMを流している。
海外ボツ!news

 ...まるで、マンガの悪役のような行動だ。作った代理店や選挙参謀は何を考えていたのか?

 ...ひょっとして、本気でブッシュは正しいと思っているのだろうか。

華氏9/11

 マイケル・ムーア 華氏9/11および書籍
「おい、ブッシュ、世界を返せ!」

おい、ブッシュ、世界を返せ!

 興味深々だった映画なので、公開初日に映画館へ。いつものマイケル・ムーア節でテンポのよいストーリーの運びと映像、とても面白かったです。

 ただ、もともとマイケルムーア・ファンで無い人が見て面白いかどうかはちょいと疑問。
本「おい、ブッシュ、世界を返せ!」は先に呼んでおいたほうがいいかも。

 靴爆弾の話(国内線の機内に何も持ち込めない手荷物規制に対して、なぜかライターは持ち込み可能。タバコ産業が強烈にブッシュにロビー活動をしていたから、という話)なんかをたった4カットで説明しきるのは、なかなか厳しい。

 ネットの評価だと、「我田引水」という表現が目立ちますが、たぶん説明不足だからよけいそう見える(もちろん、本読まないとわからないなら映画としてはどうかと思いますが)ように思えます。裏にしっかりデータはあるのだけれど、それを画面に出すのはなかなか難しいのでは。

サウジが王制国家で人権という概念があんまりない、まるで北朝鮮みたいな国だという話も、自分を含め知らない人多そうですし、そういう国でもお金さえあれば受け入れてしまうことへの批判、
アメリカはさすがに「やりすぎ」なんじゃないか?
という批判は、ムーアの一連の作品を見ていない人には受け入れられづらいのではないかと思います。

この映画、アメリカで見に行った人はどういう人なんだろう?

ボウリング・フォー・コロンバイン、ロジャー&ミー、ビッグ・ワンを見るような人が見たなら、この映画は絶対に面白いです。プラスであれマイナスであれ、ブッシュ政権やイラク戦争に一家言あるような人が見ても面白いと思います。
でも、「よく効くから何か見に行くか」と思って見に行って面白いかどうかはちょっと疑問です。

きっかけにしてムーアの本を読むなら良いと思います。この人は本も、間違いなく面白いです。

投稿者:

書き込みありがとうございます。お名前はかねがねうかがっていました。よろしくお願いします。僕は、ボーリングフォーコロンバインからマイケル・ムーアのファンです。しかし、華氏911の本があるなんて知りませんでした。読みたいと思います。まだ、映画も見てないのですがどっちが先がいいと思いますか?いきなりの質問すみません。

投稿者:高須@中の人

本がオススメ。
でも本も、他のムーアの本に比べるとちょっとマジメに過ぎるというか。
ほかのもの(「アホでマヌケなアメリカ白人」「アホの壁 in USA」)もオススメです。
今売ってる本は、映画にあわせて装丁違うので、誤って同じものを2冊買わないよう、立ち読みしてから買ったほうがいいと思います。


9/9から、テレビ東京で「恐るべき真実」シリーズという、ムーアの30分番組をやります。これはおすすめです。

投稿者:いけお

機会があったので本より先に華氏911を見ちゃいました。難し面白かったです。
テレビ番組の方は気づかず見逃してしまいました。絶対に見ようと思ってたのに!!
せっかく教えて頂いたのに。ごめんなさい。残念です。



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2004年08月20日

グローバリズム


わずか8ピクセルで数百万ドルの損害--マイクロソフト、世間知らずがアダに - CNET Japan

 Microsoftが、アジア・アラブ・アフリカでの商売で、現地の状況に無知だったためにトラブルを起こした話。

 以下、いくつか引用。

 Microsoftがしでかした別の大失敗は、コーランの旋律をコンピュータゲームのサウンドトラックに使用し、サウジアラビア政府の怒りを招いたというものだった。同社はこの失敗の後に、問題の指摘されたバージョンを回収しないまま、この旋律を含まない新バージョンを出した。これは、ミスが見つからないだろうとの米国スタッフの判断からだったが、サウジ政府はこのゲームを発売禁止とし、謝罪を要求してきた。Microsoftはこれを受け、このゲームを回収した。

 同社はまた、イスラム戦士が教会をモスクに変えてしまう新しいゲームを作成し、サウジアラビア国民をさらに怒らせた。当然このゲームも回収になった。

 またMicrosofが、女性全員と複数の国家を憤慨させたこともある。中南米市場向けにつくられたスペイン語バージョンのWindows XPが、ユーザーの性別を尋ねるときの選択肢として、「無回答」「男性」、そして「メス("bitch")」に相当する言葉を表示してしまったのだが、この原因は翻訳ミスだった。

 たまたま嫌われ者のマイクロソフト(私も好きになれないけど)だからコミカルに取り上げられているけど、別にMSだけが世間知らずなんじゃなくて、これが"グローバリズム"なんだろう。
 世界は文明国と野蛮国に分かれようとしているけど、ホントは外国に行ったらみんな田舎モノのはずなわけなんだけど。

応援トラックバック。

 高須です。

米軍ヘリ墜落事故(沖縄)、不時着(横浜)事件に触れてるブログサイトに応援トラックバック。

何しろあれはひどいと思う。軍用機が市街地の真中に墜落、
しかも操縦者含め情報は日本人にまったく教えてくれない、現場処理に来た兵隊たちは思いっきり防護マスクと、「何かないわけはない」事件だ。

同じヘリがマンギョンボン号から飛び立ったら大騒ぎになっていたはずなのに、米軍だと何も出来ない。

もちろん、これでいきなり出て行けとか騒げとか言うわけじゃない。でも、「二度と起こさせない方法を考えろ」とは言うべきだ。

会社同士だったら、
・責任者の名前の報告書の提出
・対策マニュアルを作らせ、内容を共有する

 ぐらいは必ずやる。


この幸福な世界

2004年08月17日

使うたびに金を払う(ペイ・パー・ユース)社会

CNETのレッシグブログにゲストとして参加しているバウチャー議員の最後のコメント。

 最終的に、何を使うにも金を払わなければならず、お金の多寡が機会の多寡になるのはサイテーだな、という話。

これを恐れつづけることは大事だと思う。怖いのはお金よりむしろ、コンテンツに触れることが煩雑になり、面倒になってアクセスしなくなるような社会だ。

無料でアクセスできるのはぜんぶ広告で、古典に属するものは全部誰かの所有物(筒井康隆の「にぎやかな未来」みたいな)
となるのは、もちろん悪夢だ。

ぜんぜん別件として、著作者に何も入らなくなるのも、もちろん悪夢だ。

著作権の問題の何かいやらしいところは、作った当人が訴えているのではなく、放送する権利や出版する権利を持っている人が大声をあげていることだ。
 ダメなレコード会社のせいで、マトモにアルバムが作れないミュージシャンはいっぱいいる。コンテンツに触れる敷居をなるべく低くすることは、多分コンテンツ作者(のほとんど)にとっても特になることも、忘れてはいけないことだと思う。

CNET Japan Blog - Lessig Blog (JP):ペイ・パー・ユース社会


トラックバックもらったので追記。
http://plaza.rakuten.co.jp/fuyukukan/diary/200408180000/

>従って上記引用元(高須)のいうような、古典に属するものとか何もかもが誰かの所有物になって、、、とうい
>のは極端な世界像なのではないかな、と。
(だいぶ略)
>今危険にさらされているのは、「著作物の自由な利用」ではなく「情報へのアクセス」と考えるべきなのか??
(カッコ内は高須)

↑ここの上記引用元、というのが自分のことです。
 「にぎやかな未来」のような様子は「極端な世界像」です。

 で、「自由な利用」か「アクセス」かは..
 レッシグ言うとおり、制限することを望む人々は、法律やテクノロジーなどさまざまな手段を用いて制限します。で、法律の場合は「〇〇は決まっていても実質的には規制できないので××」という、運用上の逃げ道があるのに対して、テクノロジーの規制はその逃げ道が(バグなどを除いて)ありません。

 Free cultureで例としてあげられている(レッシグflashにもこの話が出てきます)
のは、「アドビ・Eブックリーダーに入っているアリストテレスの『政治学』は、パブリック・ドメインにあるにもかかわらず、印刷もできない」ように、「法で規制されていないものがテクノロジーで規制される」ということはありえます。

レッシグの本「Free culture」を読んで、「この人が意識しているのは、"社会の発展を狙った、健全なバランス"ということなのだな」という内容に読めまして、それまで自分が思っていた「法律というのは基本的にクロかシロかの2択で、しかもずっと変わらないもの」というのとぜんぜん違うことにビックリしまして、

「そうすると"最終的にはどういう形にしたい"というのをしっかり描いて、法もテクノロジーも設計していくのが大事なのだな」思ったのがこのエントリです。

投稿者:いけお

どうも。いけおです。ぜひ、ムーアの本読んでみようと思います。もしかしてボーリングフォー…も原本とあるんですか?
あともう一つお伺いしたいことがあるのですが、CDのジャケットを無断にweb上にて利用することは著作権の問題に触れますか?(紹介として使う程度)。以前誰かから注意を受けたもので…。ご参考までに。http://u16u.hp.infoseek.co.jp/
こんな感じで使いたいんです。。

投稿者:高須@中の人

たぶん厳密に言うとあるんだと思うけど、個人の紹介なら問題ないと考えて、自分は無断で利用してます。

アーティスト公式サイトとして運営している
http://www.hirayasu.com/では、ジャケットほとんど使わないようにしてます。

投稿者:いけお

分りました。ありがとうございます。
ブログってもとは対話のためにあるものだったんですね。知らなかったです。



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2004年08月10日

96.ネットはライブだ! (ローレンス・レッシグ free culture書評)

Free Culture


2日かけて、ローレンス・レッシグ 「FREE CULTURE」を読んだ。
まず感想なのは、「ネットはライブ、生き物だ!」ということ。

まだまとまっていないから、今日か明日に追記する。

追記しました。
---------------------------------------------------------
世の中には目に見えないことが多い。「自由」とか、「規制」というものの中身は、わかるようでわかりづらい。それこそ尾崎豊はじめ、たいていのロックは自由について唄うけど、どういう状態が「自由」なのか、「権利」はどの程度認められるのかというのは、なかなか感覚でつかみづらい。

世の中を作っているルール、たとえば法律が何か変わると、それで自分たちの生活は多少変わるはずだし、生活が変わったらルールも変わらなければならない。たとえば自分の住んでいる都内のごみ捨て場には、日本語に加えて必ず英語・ハングル・中国語でも注記が書かれている。もしも彼らがきっちり定住して世代を継いで行くようになったら、冠婚葬祭や教育含め、いろいろルールは変わるだろう。

そのルールを決めることまで含めて「生活」なんだけど、やっぱり国やインターネットといった大きいレベルになると、それは他人事になりがちだ。レッシグのこの「free culture」は、まずその「他人事」をブチ壊してくれた。

義務と権利を扱うルールの話をするときに、まず、飛行機が始めて飛んだころの話から始まる。飛行機が登場する前の土地の権利は、土地の上空すべてに対して適用されていた。飛行機が飛ぶようになって、「上空は公共の空間であり、土地の持ち主に左右されない」というルールが新しく生まれた。

 これにつづいて、FMラジオが発明されたときに、AMラジオの権利者の強力な政治家ロビー活動でFMの普及が阻まれた例なんかが出てくるのだけど、ここで活写されるのは
「ルールは、新しい物が出てくれば変わる!」ということだ。

何か生活を変えるものが出てきたら、ルールはそれにあわせて変わる。法律や憲法みたいな大掛かりなものでも、変わらないと世の中が成り立たないようであれば変わる。
それぞれの問題について、「なるべく変えないように」という人々と、「どんどん変えてしまえ!」と思っている人々はいて、さまざまな手段を使って争う。

それは相当にライブ感に満ちた、エキサイティングな世界だ。その争いでは雰囲気作りを含めたいろんな努力が必要で、その議論にはblogの持つ役割が大きく扱われていたりする。

たとえば6-7年前のインターネットと今のインターネットがぜんぜん違うものであるように、6-7年後もぜんぜん違うインターネットになっていることはありうる。たとえばメディアがネットの導入でもっと風通しが強くなって、個別の判断に直接の利害者の意見がもっと反映されるようになるとか。たとえばJ1,J2のサッカーチームとサポーターの間では、ネットを媒介にしてそういう関係がここ数年で築かれるようになっている。これが個々の問題..たとえば年金や消費税といった話に反映するかもしれないし、メディアと報道に影響を与え始めることもできるかもしれない。

たまたまアメリカの話だからライブに見えた、というわけではないと思う。世の中はとことんライブだ、ということだ。

2004年08月09日

95.レッシグ 「free culture」でのblogのあつかい,そしてセマンティックwebに見るwebの将来

 サイバー法学者レッシグの最新刊、Free cultureを読んでいる。
 ネット上で公開されている公演日本語字幕付Flash(いずれもittousai氏提供)を見てから、ずっと楽しみにしていた。

レッシグがどういう人かは彼のblog(日本語版)にあるが、サイバー空間での権利に関してずっとわかりやすく研究してい法学者だ。
訳者の山形浩生があとがきで書いてあるとおり、これまでのレッシグの作品「CODE」に比べ、(「コモンズ」はまだ読んでない)具体的なことが中心にかかれているのでとっつきやすい。読んでる最中なので、中身がまだ頭の中で落ち着いていないけど。

この本の中で、blogについて興味深いことが書かれていた。

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「日本ではblogは主に、公開日記の形式として機能している。アメリカではまったく別の意味で、公開対話のために使っている。議論し、見方の間違っている人を批判し、政治家の意思決定を批判し、みんなの見ている問題に解決策を提案する。」(Free culture 58ページの内容を高須がアレンジ)

つまりは対立する意見のための、喧嘩腰な議論のためにblogというシステムが使われている、ということらしい。
理由は2つあって、1つめは、blogは非同期の対話を可能にするということ。2つ目は主流の商用メディアとblogの違いだ。

 まず、「非同期の対話」について。意見の相違をそれぞれ話し合って修正していくのが、そもそも民主主義の決定プロセスだけど、これ(対話..非同期の対話に対して、普通の対話のこと)にはかなり時間的・精神的・場所的コストがかかる。意見の会う人とならすぐ対話になるけど、根っから意見の違う人とだと、対話になるまでが一苦労で、場合によってはほとんど不可能に思える。
 前提条件をそろえて、用語の定義を合わせて、それぞれが「絶対的に譲れないもの」と、「場合によっては妥協可能なポイント」を洗い出して整理する必要があるし、それぞれの「言葉の綾」や「揚げ足」を取らないだけの信頼関係も作らなければいけない。たいていはその前に、相手の顔やしゃべり方やものごしが気に食わないことも多いから、この信頼関係の構築も大変だ。
 しかもそれぞれの立場によっては、本音はどうあれ言えないこと、なんてのもいっぱいある。一応は議論のプロである国会が対話にすらならず、強行採決だの牛歩だののすえに結局強引に多数決に行ってしまうことなんかは好例だ。
 blogはその手間を、非同期のコミュニケーションを行うことで解決する。それぞれは意見交換ができても、互いに顔を合わせるコストを払わなくて良い。

 もう1つの主流メディアとの違いとして、blogはアマチュアが支えているメディアであること、商業主義のメディアでないことだ。商業主義のメディアは売れ行きを気にしなければならないから、次々と新しいネタを探しつづけなければならないが、blogはそうではない。しかも同じことでも関心の多い問題を掘り下げていけば、トラックバック等でリンクが集まるから、ますます話が深まっていく。アマチュアのぶん、権威付けが足りないけど、それをコメントやトラックバック、つまりは査読が精査する。
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ここまでのレッシグのblogに対する考えを読んでいて、今興味を持っているセマンティックwebのことが思い浮かんだ。

セマンティックwebについてはいずれ詳しく書くけど、webに公開されている情報に「誰が書いた」「いつ書いた」「要約は何で題名は何」、などのさまざまな属性を追加する。属性が追加されることで、他の仕組み(多くは検索エンジンなどだ)が、「この人の書いた記事全部」などのように関連情報を収集しやすくする。

これまでのHTMLが乱雑な部屋に山積みになった本なら、セマンティックwebはきっちりと索引のついたデータベースみたいなものだ。blogは仕組みとして、更新情報をRSSで書き出したり、日時の情報を持っていたりという点でセマンティックweb的な部分を備えている。

blogの持っている「属性情報の書き出し」という部分に、レッシグの言う「対話」という部分と、「アマチュアが査読することによって情報制度を上げる」という部分が、自分の中でひとつのものとしてまとまった気がする。

Googleのようなロボット型検索エンジンは、「なるべくたくさんのサイトからリンクされているページ」を上位に表示する。
これはblogの言う査読の形を、コンピュータ的に使うもの、といえると思う。これに加えてセマンティックwebは、その情報を「誰」が「いつ」発信したか、その「誰」はこれまでどんな情報を発信してきて、「そのころ」には他にどんな情報が発信されたかを、簡単にリスト表示できるようにする。おそらくは検索エンジンの技術とかみ合って。

今はblogと検索エンジンの技術は、うまくかみ合ってない。スラッシュドットのこの2つのエントリーでも、内容そっちのけで「blogのデータが検索エンジンに出てくると邪魔だ」という話が盛り上がっている。
http://slashdot.jp/articles/03/05/13/0738247.shtml?topic=91
http://slashdot.jp/askslashdot/04/07/15/0253225.shtml?topic=91

でも、どうやら両者は融合することが可能なようだ。blogのようなコメント・トラックバックを受ける(コミュニティ的な)意見表明の仕組みと、セマンティックwebのような属性情報を付加する仕組みが組み合わさると、「その問題について、どういう議論をどんな人がしているか」をシステム的にリストアップしたり、議論の変遷を時系列で追いかけるような仕組みがシステムで実現できたりしそうだ。
 ここにはamazon.comのような協調フィルタリングの技術も絡んでくるけど、それについては別項に。

今のインターネットは見事に散漫な場になりつつある。統制の向こうにジョージ・オーウェル1984年を見るのに比べれば、今のインターネットは自由で怪しいものがいっぱいあって楽しい場ではある。でも、その散漫さが実社会に対する影響力を削いでいるのも事実だ。

 blogにしてもセマンティックwebにしても、対話(ないし情報の受け取り)を促進する技術だ。今後のネットを牽引していこうとする技術のいくつかが、同じ方向を向いているとしたら、ネットがまた面白い形で進化すると思う。

...もちろん、トラックバック先(ARTIFACT-人工事実- 人気blogの作り方を考えて実践した人 )にあるように、レッシグの言うこととはまったく別のやりかた(他メディアの紹介、意見をなるべく出さない、毎日違うネタを出す)で成功するblogもある。
また、レッシグの言う査読の文化は、まだそれほど有効に機能しているとは思えない。
(日記型のブロガーによる査読はポイントになりづらいだろうし、日記型でないblogはまだ立ち上げ期のようだ...サッカー関連を除けば)
 でも、検索エンジンは絶えず進化しているし、セマンティックwebに関してはまだ立ち上がったばっかりだ。2-3年のうちに、だいぶ変わったネットの姿が見れるかもしれない。

2004年08月08日

クルーグマン教授の<ニッポン>経済入門

クルーグマン教授の<ニッポン>経済入門  だいぶ昔にamazomで購入して、中に入っている数式にビビって読まずにほっておいた本。

物事の基本的な仕組みがわかると、ちょっとおちつく。
たとえば夏になれば暑くなって冬になれば寒くなる理由は、地球の自転の軸がちょっと傾いていて、日本の場所が太陽のほうに多く向く季節と向かない季節があるから、なんて話がわかると、少しいい気分になる。

で、今自分たちが不景気不景気言ってるのはそもそも何が悪くてどういうことかをわかりたくて読んでみた。

書いてあることはとても明快なのだけど、出てくるいくつかの数式を理解するのがつらくて、きっちりわかった気がしない。

でも、最初に出てくる「流動性トラップ」の部分は多少わかった気がするし、ビックリした。

投資を増やして好景気にしたいと思って、金利をいくら下げてゼロにしても、人がみな、「不景気が当分続く」と考えていると、効果がなくなる。こうなると、人々の「不景気が続くから、なるべく現金で持っていよう」という雰囲気が変わるまで、不景気は続く。
この「現金で持っていよう」という心情を壊すためには、「向こう10年間、年間で5%ずつ物価を上げますよ」という発表を政府や日銀がやって、それに伴う政策を実施すれば良い!

...どうやらこれが、クルーグマン言うところのインフレターゲット論であり、今の不景気の脱出特効薬らしい。

この本はこのモデルの説明と、他の方法がなんでダメか、あと一見暴論(何しろインフレ促進論だから)に見えるこの理論に対する反論の紹介と、その論破の数々が書いてある。

反論と論破の部分については、数式モデルがいくつか出てきて、そこでわからなくなってしまったけど、自分が感じたこの本の「おもしろさ」は別にある。

経済という数字の怪物のようなものが、人々の「気持ち」で動いてしまうことだ。少子化だからとか資源がないからだとか言った理由とは別に、「将来への期待の度合い」で、経済がまるまる動いてしまうというこの本のモデルは、とても刺激的だ。どのデータをどう解釈するかによるけど、社会全体の「気分」をうまくモニタリングする仕組みができたら、景気・不景気がそれで判定できるようになるかもしれない。

2004年07月06日

フリーダム・タワー

 アメリカが、9/11テロで破壊されたビルの跡地に、「フリーダム・タワー」という世界一の高層ビルを建てるそうな。

高層ビルの宣言はここ。
今日のNature


結局のところ、私たちが到達する最高点はプロジェクトを支える人々の自負心と富によって決定されるだろう、とElnimeiriは語ります。

この傲慢きわまる宣言が、微妙にむかつく。
世界中の食うに困っている人にとっての憎悪の塔がまた立った、といえるかもしれない。

無邪気な科学信仰、シニックに陥らないポジティブ志向は、どちらもアメリカの偉大なる長所だと思うけど...
こう衒いもないのは、むしろこっちが照れる。

スラッシュドットでの議論
http://slashdot.jp/articles/04/07/05/1055216.shtml?topic=79

2004年06月29日

華氏911

MichaelMooreJapan.com マイケル・ムーア 日本版公式ウェブサイト

 なんだかんだ週1以上見ている。更新遅いけど。
今公開されている、華氏911のムーアのレビューは興味深い。

ボウリング・フォー・コロンバイン」は、とても面白い映画だったけど、テーマが重すぎてマイケルムーアらしい諧謔がやや薄れる面もあったと思う。もちろん代表作で、一番良い作品だと思うし、ぜひとも見るべきだとは思うけど。

自分自身は「ビックワン」や「恐るべき真実」シリーズのような、強烈な風刺とブラックユーモアに満ちたシリーズも大好きだ。

反抗はロマンに満ちた楽しいことのはずで、投票や民主主義は義務じゃなくて権利のはずで、「面倒くさがらないことの楽しさ」が、この人の映画には詰まっているように思う。

2003年11月11日

選挙とサポーター

 愛読しているサイト「ややイヤな目」での面白いエピソード。

http://suk2.tok2.com/user/yamakan/?mod=day&y=2003&m=11&d=10&a=0

さて、土曜日の柏-清水の帰り、柏が負けてサポーターがイライラしているところに、自民党の桜田義孝の宣伝カーが乗り付けてきて「サポーターの皆さん、一緒に応援を」とか何とか神経を逆撫でするようなことを言い始めた。サポーターからは『そういうお前はレイソル応援したのか、試合観たのか』という怒りの空気が放出され始めた。あげく、スタジアムすぐ外、交番前の十字路でお巡りさんたちが交通整理しているのに、拡声器の声をあらん限り張り上げる無神経ぶりを発揮。さらに、たまたまルートが同じだったかそれとも追いかけてきたのか、柏駅までそのまま同行。しまいには柏サポーターの大ブーイングを浴びていた。

この日の入場者数は1万人。千葉8区の観客がだいたい半分だと勝手に考えて、「今日桜田義孝は5,000票を今日失ったな」と友人の柏サポーターにふざけて言っていた。
で、開票してみたらホントに5,000表差で落選!!これにはびっくりした。

まあ、ホントに柏サポーターの影響で落選したとは思わんけど、それにしても空気を読めない政治家だった。政治家が空気を読めないって、考えてみれば致命的。千葉8区の選良は、実に賢い判断を下したのかもしれないな、なんて思った。

 私も埼玉補欠選挙のときのレッズ・柏戦、わずか6000票の差で自民党候補が
勝ったあの選挙のとき、

「埼玉スタジアムの33000人が全員選挙に行ってれば、結果は変わったかもしれないなあ」

 と思ったものだ。毎週毎週、ある程度の志向性を持った人が1万人以上
集まる場は、あんまりない。
 (野球場?あんまり志向性はないと思う。地元意識もなさそうだし)

 友人に聞いた話なので確証がないけど、鹿島で、アントラーズができる前とできた後で、暴走族が激減したという話を聞いた。
 フラストレーションの発散の場が見つかったかららしい。
(だから、アントラーズサポーター、レッズに劣らず怖いのだけど)

 地域フランチャイズはいろいろな影響がある。